3/23/2006

ミュンヘン

Munich by Steven Spielberg スティーヴン・スピルバーグ 

重たい問題を扱った作品が多かった2005年製作の映画ですが
ミュンヘンは見終わって 虚しい気持ち でいっぱいになってしまいました

イスラエルは建国から ずっと紛争が絶えない
このミュンヘンオリンピック前後は 日本赤軍のテルアビブ空港爆破など 中東戦争の外にも いつもニュースの宝庫
公平に紛争や事件を考えなくては・・・と思っても難しい!
何年か前 まだ携帯電話がこんなに日本で普及する前 世界で1番に普及してたのは イスラエルだそうです なぜなら 「あまりにもテロが多く家族の無事を確認する為」 との話に背が寒くなる思いがしました

ユダヤ人でもある スピルバーグ がこの映画を作った意味を考えました
シンドラーのリスト そして ミュンヘン
アメリカで報道されるイスラエルのニュースは日本国内での報道とニュアンスがかなり違いびっくりします
悪者=パレスチナが普通で とてもイスラエルよりです 
このへんが他の国々からアメリカはイスラエルのスポンサーと言われるのでしょう
スピルバーグは 同胞(アメリカ人&イスラエル人)に何か考えて欲しかったのかしら・・・

● 映画ミュンヘンのオフィシャルHPです   http://munich.jp/

● NHK (BS) でイギリス・BBC制作 の同じ題材ドキュメンタリーが放映されました
   証言 イスラエル暗殺部隊 “ミュンヘン”への報復 

   http://www.nhk-jn.co.jp/002bangumi/topics/2006/018/018.htm

3/18/2006

War Photographer

: 戦場のフォトグラファー ジェームズ・ナクトウェイの世界

報道写真家 James Nachtwey を取材ドキュメンタリー映画になったのがこの作品です
写真集 Inferno の中の写真が あっ!この場所だ!と解るシーンがたくさんあります


誰もイメージする報道写真家 ( 容姿端麗・NewYorkでのストイックな私生活・命も顧みず被写体に迫る・そして名声などなど)
でもそれ以上 映画の中のNachtway はあまりにも格好が良い
フィクションでこの映画を作ってもここまで格好良くないと思うぐらい
報道写真家とは! って思っている方DVDになりました ぜひ見てください
日本公開時(2003年)のHPです http://www.mediasuits.co.jp/senjo/
James Nachtwey の詳しい紹介などあります


     

3/16/2006

RIZE

2006年1月28日(札幌でも 2月18日より)
David LaChapelle 初映画監督作品 《RIZE・ライズ》 が公開されます

2005年アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門でノミネートされました
LA・サウスセントラル(かなり物騒な場所)でのダンスバトルのドキュメンタリーです
彼の写真集 LaChapeiie Land のような 色合いの画面なのかしら 楽しみです


 Rizeの日本版HPです
 彼のHP Official Film Treiler(QuickTime必要)が楽しめます 写真なども情報満載

3月16日明日で上映終了なので急いで見に行ってきました 
写真家が作った映画はいつも自己満足で終わってしまっている作品が多いので 

実は「楽しみです」と書きながら あまり期待せずに出かけました 
観客はダンス大好きって判る若者ばかりでした 
David ごめんなさい とても良い映画でした
音楽と映像がこんなにも見事にフィットしている映画は久し振りのような気がします 
映像も LaChapelle らしい色合いでしが 奇をてらうところがなく 好ましく思いました 
★★★・5 です 皆さんもチャンスがあれば見てください お奨めです

ウォーク・ザ・ライン:君につづく道

今週はすこし映画三昧でした

この作品はずいぶん評判が良いので はりきって出かけました
ただJohnny Cash(ジョニー・キャッシュ) はカントリー歌手とは思っていなかったので(今でも) コラムなどで目にするたび すこし違和感を感じていました
若かりし頃のエルビス・プレスリーなども出てきて 私が中学生の頃感じていた ロック歌手 だったので くだらない違和感は解消しました


映画は愛の映画でした
確かに ホアキン・フェニックスもリーズ・ウィザースプーンの歌もとても上手かった(良かった)と思うけれど それだけでは感動できませんでした
バンドツアーにへとへとになっているジョニーはじめメンバーたちのシーンで 20代に バンドのツアーを約1ヶ月Staffで付いていた時のことを思い出して ツアーて疲れるんだよなーなんて納得してました


● この映画のオフィシャルHPです  http://www.foxjapan.com/movies/walktheline/

映画を見た人にもお奨めHPです Johnny Cashまでの音楽のルーツが解ります
● アメリカン・ミュージックのパイオニアたち:第11回 カーター・ファミリー
 
http://park8.wakwak.com/~music/kats/anold/2002/0202.htm

3/14/2006

Hotel Rwanda ホテル・ルワンダ

ルワンダ版『シンドラーのリスト』とも言うべき渾身の一作が、残念なことにここ日本では国内配給会社によつ買い手がつかず、‘お蔵入り’の状況をやむなくされていました。  
                         
とblogから始まった公開をもとめる署名運動のおかげでやっとこの映画を観ることができました
ぜひ 『ホテル・ルワンダ』日本公開を求める会」HP を見てください
この映画のことが詳しく詳しくのっています

私がRwanda のことを詳しく知ることになったのは
1995年 Gilles Peress の写真集 The Silence が届いた日でした
なにげない大きさの Softcover の中に前年の虐殺の跡がぎっしりと詰まっていました
クリミア戦争からの戦争(紛争)写真を数多く見て来ましたが 最も恐ろしい・怖い内容でした
湾岸戦争のまるでTVゲームのようなLive TVを見た後だったので 斧や棒などで虐殺された人々の写真が心をただただ重く暗くして行きました 
こんなに早くひとつの出来事が写真集として出版されることは珍しく
ルワンダを見捨てたつぐないのように ルワンダの状況を世界に知らせる為 急いで出版したようでした
映画は Don Cheadle 演じる Paul Rusesabagina (ポール・ルセサバギナ) の人間性(人間愛) を中心に置かれてましたので The Silence を見た時より 殺伐としてませんでしたので ほっとしてます

ルワンダでは長い間このことが暗い影を引きずっています裁判の原告と被告が同じ村の隣人だったりしているからです
複雑に絡みあったルワンダの部族間の歴史は
「『ホテル・ルワンダ』日本公開を求める会」HP 内のhttp://rwanda.hp.infoseek.co.jp/about_history00.html を参考にしてください

そして映画ではふれてませんでしたが 難民 としてザイール (現コンゴ民主共和国) に逃れた人々のその後も知ってください

3/09/2006

クラッシュ

Crash  by  Paul Haggis

アカデミー作品賞受賞後はじめての木曜日だったので
なんと席は一番前!
スクリーンは頭の上と言う過酷な状態でした

良い映画でした
でもアカデミー作品賞!?って感じです
けしてアカデミー好みじゃないから・・・
ブロークバック・マウンテン には受賞させたくなかったのかなとて勘ぐりました

アメリカはどこまで人種問題 を引きずるのでしょう
移民・不法も含めて増えていく中  WHITE とCOLERED (色つき) だけじゃなく

どんどん国益など複雑さを加え 蟻地獄に落ちていってるように思えます

50年代から70年代 大きなうねりとなった公民権運動1 の頃のほうが ずっと問題がシンプルだったし 問題意識が表面で議論されていた気がします

● この映画のオフィシャルHPです    http://www.crash-movie.jp/

3/03/2006

ジャーヘッド

2月26日 Jarhead (ジャーヘッド) を見てきました

ベストセラーになったドキュメンタリー小説( Jarhead: A Marine's Chronicle of the Gulf War and Other Battles ) の映画化
ジェイク・ギレンホール主演 アメリカンビュ-ティのサム・メンデス監督作品
今までの戦争映画とは少し違う映画でした
単語と単語のつなぎは Pi-(Fack) の連続
海兵隊という別の法律が支配する環境の中での兵士が そこにいました
そして 今だって イラクにはこのような兵隊たちがいるんだと思いました

● この映画のオフィシャルHPです   
http://www.jarhead.jp/top2.html

湾岸戦争 (Gulf War) は1991年の出来事で もう随分時間が過ぎてるんですね
はじめてテレビで戦争をLIVEで見たのは この戦争だったと思います
アメリカがいつ戦争をはじめるのか 毎日毎日 テレビ 新聞などで取り扱つかわれ
いざはじまると あっと言う間に終わっていた そんな感じがしていました
でも戦争ってそんな簡単なものではないと言う現実を その後発表された写真などで 戦争の後処理が長い時間必要だったことを知りしました
そのような一連の写真の中で
Sebastiao Salgado の作品がとても強く印象に残っています (左の写真です)
フセイン軍(イラク軍)が油田に火を放って撤退した後(戦争終了後)の油田のバルブ閉めの作業を撮ったものでした


その写真がジャーヘッドでは 動画(映画)で見れたのです
昼間も黒煙の覆われ夜のようになってしまい 油の雨が止まる事なく振り続いたクエートの油田地帯がとてもリアルでした